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メトホルミンダイエットの効果は?痩せない理由やGLP-1との違いも解説
「メトホルミンって本当にダイエット効果があるの?」
「GLP-1とどちらが痩せられる?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
メトホルミンはもともと2型糖尿病の治療薬ですが、血糖値をコントロールするだけでなく、ダイエットをサポートする効果が期待されています。
この記事では、メトホルミンのダイエット効果や「痩せない」と言われる原因、GLP-1との違いを詳しく解説します。
記事を読めば、メトホルミンダイエットが自分に合っているかどうかがわかるはずです。
なお、医療痩身を専門とする「リエートクリニック」では現在オープン記念キャンペーンを実施中です。
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メトホルミンとは?2型糖尿病の治療に使われる薬
メトホルミン(一般名:メトホルミン塩酸塩錠)は1961年の発売から現代に至るまで、60年以上にわたって使用されている2型糖尿病の薬です。
肝臓での糖新生を抑制し、血糖値を下げる作用があります。
日本糖尿病学会の「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(第2版)」では、インスリン抵抗性(※)の糖尿病患者に対して、メトホルミンが第一選択となっています。
また、インスリン分泌不全が想定される患者に対しても、第2優先の治療薬と位置づけられ、非常に多くの場面で利用されている薬です。
※体内で分泌されるインスリンが十分に効かず、血糖値が下がりにくい状態のこと
メトホルミンのダイエット効果
メトホルミンは2型糖尿病の治療に使われる薬ですが、以下の作用からダイエット効果があると考えられています。
- 満腹感が長持ちして食欲が抑えられる
- 過剰な糖分が排泄されやすくなる
- AMPKが活性化される
それぞれ、詳しくみていきましょう。
1. 満腹感が長持ちして食欲が抑えられる
メトホルミンには、腸内でGLP-1ホルモンの分泌を増加させ、食欲を抑制する作用があるとされています(※1)。
GLP-1ホルモンは、脳の視床下部にある満腹中枢を刺激し、食欲を抑える働きがあるホルモンです。
GLP-1ホルモンの作用によって胃腸の動きがゆるやかになると、食べた物が胃に長く留まり、満腹感が持続します。
食欲が抑えられると間食や過食を防ぎやすくなり、ダイエット効果が期待できます。
※1 参考:日本栄養・食料学会誌|メトホルミンの臨床効果と作用機序
2. 過剰な糖分が排泄されやすくなる
メトホルミンは、血液中の過剰な糖分を腸内に排出し、体外へと排泄させる作用があると考えられています。
神戸大学医学部附属病院で行われた研究(※1)では、メトホルミン治療を受けている患者は、腸内腔(腸の内部空間)への糖蓄積が増加していることが確認されました。
この研究結果は、糖が体内に吸収されずに腸内で排出され、体内の脂肪蓄積が抑えられていることを示唆しています。
つまり、メトホルミンは体内の糖分が脂肪として蓄積されるのを抑える効果があり、ダイエット効果が期待できます。
3. AMPKが活性化される
メトホルミンはAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を活性化すると考えられています。
AMPKは「燃料センサー」とも呼ばれる酵素で、細胞内のエネルギーが不足している際に活性化し、体内の糖や脂肪をエネルギーとして消費させる役割があります。
糖や脂肪がエネルギーとして効率的に利用されるため、脂肪の蓄積が抑えられ、ダイエット効果が期待できるのです。
メトホルミンの効果が現れるまでの期間
メトホルミンのダイエット効果が現れるまでの期間は、服用開始から約6ヶ月が目安です。
21件の研究を解析した総合分析(※1)では、服用開始から6ヶ月後が体重減少が最も大きく、その後はやや鈍化する傾向が示されました。
6ヶ月以降は体重減少が一時的に停滞し、体重が戻るケースも多く報告されています。
※1 参考:Effects of metformin in obesity treatment in different populations: a meta-analysis – PMC
メトホルミンの服用方法
メトホルミンは通常、最初の1ヶ月は1回250mgを1日2回(朝と夜)服用します。
1ヶ月間の服用後は症状や効果を観察しながら、医師の指示に従って1回500mgまで増量します。維持量として1日750~1,500mgを服用することが一般的です。
最大用量は1日2,250mgまでですが、副作用のリスクが高まるため、自己判断での増量は厳禁です。必ず医師に指示された用量を服用しましょう。
メトホルミンとGLP-1の違い
メトホルミンとGLP-1受容体作動薬(オゼンピックやリベルサスなど)の違いは以下のとおりです。
メトホルミン | オゼンピック、リベルサスなど | |
---|---|---|
分類 | ビグアナイド系経口血糖降下剤 | GLP-1受容体作動薬 |
作用機序 | 肝臓での糖の産生を抑える | インスリン分泌を促進する |
ダイエット効果 | 控えめ | 高い |
使用方法 | 飲み薬のみ | 飲み薬または注射 |
主な副作用 | 胃腸の不調、稀に低血糖、乳酸アシドーシス | 胃腸の不調、低血糖など |
ダイエット効果は、GLP-1受容体作動薬の方が高いことが明らかになっています。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)(※1)の肥満患者を対象にした総合分析(※2)では、GLP-1単独、またはメトホルミンと併用した治療は、メトホルミン単独と比較して平均2.61kg大きく体重が減少しています。
副作用については、メトホルミンはインスリン分泌を促さないため、低血糖のリスクが低いです。
一方で、GLP-1受容体作動薬はインスリン分泌を増やすため、まれに低血糖が起こることもあります。
それぞれの特性を理解した上で、医師に相談しながら薬を選択することが大切です。
※1:多嚢胞性卵巣症候群は、女性のホルモンバランスが崩れ、卵巣に多数の小さな嚢胞(卵胞)ができる病気。患者の半数以上が肥満と言われている。
メトホルミンダイエットが「痩せない」と言われる理由
メトホルミンダイエットが「痩せない」と言われる理由は以下の4つが考えられます。
- 用量・用法を守っていない
- 高カロリー・高脂肪の食事を続けている
- 運動が不足している
- 効果を期待しすぎている
それぞれ、詳しくみていきましょう。
1. 用量・用法を守っていない
メトホルミンの効果を十分に発揮させるには、正しい用量・用法で服用することが大切です。
メトホルミンの開始量は1日500mgですが、これは血糖値や体重減少など、身体の反応を見るための安全な初期量です。
効果が不十分な場合は、医師の指示のもと、1日最大2,250mgまで徐々に増量することができます。
また、服用のタイミングも重要です。メトホルミンの効果を最大限引き出すには、1日2~3回に分けて、食事直前または食後に服用します。
適切なタイミングで服用することで、血糖値や食欲が長時間抑えられ、ダイエット効果が期待できます。
2. 高カロリー・高脂肪の食事を続けている
メトホルミンを正しく服用していても、高カロリー・高脂肪の食事を続けている場合、その効果が十分に発揮されない可能性があります。
例えば、揚げ物や脂っこい食事、砂糖の多いデザートなどを頻繁に摂取していると、体内の脂肪が減りにくく、メトホルミンのダイエット効果が打ち消されてしまいます。
メトホルミンダイエットを効果的に進めるためには、食事内容の見直しが不可欠です。
3. 運動が不足している
運動が不足していると基礎代謝が低下し、メトホルミンを使用していても体重が減りにくくなります。
メトホルミンは軽いダイエット効果が期待できますが、メトホルミン単体では十分なエネルギー消費が見込めません。
例えば、デスクワークや座りがちな生活を続けていると、日常的な消費カロリーが低く、脂肪が燃焼されにくくなります。
メトホルミンダイエットで結果を出すためには、適度な運動が不可欠です。
4. 効果を期待しすぎている
メトホルミンのダイエット効果は緩やかなため、過度な期待は避け、ダイエットのサポート的な役割と考えることが大切です。
21件の試験を解析した総合分析(※1)によると、メトホルミン治療を6ヶ月続けた場合で、BMIが約1ポイント減少する程度の効果と報告されています。
例えば、メトホルミン治療を6ヶ月続けた場合
- 身長170cm・体重75kgの方は約3kg
- 身長160cm・体重60kgの方は約2.56kg
の体重減少が期待できる計算です。
1ヶ月あたり0.5kg程度と考えると、短期間で劇的な減量は期待できないことがわかります。
※1 参考:Effects of metformin in obesity treatment in different populations: a meta-analysis – PMC
メトホルミンのダイエット効果を高める方法
メトホルミンのダイエット効果を高める方法は以下の3つです。
- 食生活に気をつける
- 定期的に運動する
- 医療ダイエットを併用する
それぞれ、詳しくみていきましょう。
1. 食生活に気をつける
メトホルミンのダイエット効果を最大限に引き出すには、バランスの取れた食事を心がけ、血糖値を上げすぎないことが大切です。
血糖値の上昇を抑えることで、メトホルミンが体脂肪の蓄積を抑えやすくなり、安定した効果が期待できます。
食生活の改善例として、以下のポイントに注意すると良いでしょう。
- 白米やパン、パスタなどの精製された糖質を減らす
- 野菜や全粒穀物を摂取する
- 肉や魚、大豆製品などのたんぱく質を摂取する
- スナック菓子や甘い飲み物は控え、間食は無糖の飲み物やナッツなどを選ぶ
食生活に気を配り、血糖値を急激に上げない食習慣を身につけることがポイントです。
2. 定期的に運動する
メトホルミンは運動を併用することで、ダイエット効果がさらに高まります。
おすすめは、有酸素運動と筋トレの両方を定期的に行うことです。有酸素運動は体脂肪を効率的に燃焼させ、体重減少が期待できます。
筋トレによって筋肉量が増加すると、基礎代謝が向上し、脂肪が燃えやすい状態になります。
例えば、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を1回30分、週に3回以上行うと良いでしょう。
筋トレはスクワットやプッシュアップなど、大きい筋肉を中心に鍛えられる種目が効果的です。
ジム通いが難しい場合は、散歩を増やす、階段を使うなど、日常生活での活動量を増やすことを意識してみてください。
3. 医療ダイエットを併用する
短期間で大きく痩せたい場合は、メトホルミンと医療ダイエットの併用をおすすめします。
医療ダイエットでは脂肪細胞を物理的に減らすため、短期間で体脂肪を大きく減らすことが可能です。
医療ダイエットの施術としては、以下のような方法があります。
施術 | 内容 |
---|---|
医療電磁場機器 | 電磁場で筋肉を鍛え、引き締まったボディラインを形成する |
脂肪冷却 | 脂肪細胞を凍結して破壊し、体外へ排出させる |
医療ハイフ | 超音波で皮膚を引き締めながら脂肪細胞を破壊する |
脂肪溶解注射 | 皮下脂肪層に薬剤を注入して、脂肪細胞を直接破壊する |
なお、リエートクリニックでは上記の医療ダイエットに加え、メトホルミンよりも効果が高いとされるGLP-1ダイエットを処方しています。
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メトホルミンの主な副作用
メトホルミンの主な副作用は以下のとおりです。
メトホルミンの主な副作用
- 胃腸障害(下痢、腹痛など)
- 低血糖(脱力感、空腹感、発汗など)
- 乳酸アシドーシス
それぞれ、詳しくみていきましょう。
胃腸障害(下痢、腹痛など)
メトホルミンの服用開始後に多くみられる副作用が、胃腸障害です。
メトホルミン服用によって胃腸が刺激され、下痢や腹痛、吐き気、食欲不振などを引き起こすことがあります。
副作用の発現率は以下のとおりです。
胃腸障害の副作用の発現率
- 下痢(40.5%)
- 悪心(15.4%)
- 食欲不振(11.8%)
- 腹痛(11.5%)
- 嘔吐(5%以上)
服用を続けていると、次第に落ち着くことがほとんどですが、副作用が長く続く場合は医師に相談してください。
低血糖(脱力感、空腹感、発汗など)
メトホルミンはインスリン分泌に影響を与えないため、単独では低血糖を起こしにくいとされています。
しかし、他の糖尿病薬(GLP-1受動態作動薬やインスリン製剤など)との併用や、食事制限中は低血糖に注意が必要です。
低血糖の症状としては脱力感や強い空腹感、発汗などがあり、身体に大きな負担をかける可能性があります。
低血糖が疑われる場合は、すぐに糖分を含む食べ物や飲み物を摂取し、安静にしましょう。ブドウ糖タブレットや甘い飲み物など、即効性のある糖分があると安心です。
乳酸アシドーシス
極めてまれですが、メトホルミンは乳酸アシドーシスの副作用が報告されています。
乳酸アシドーシスは血中の乳酸濃度が異常に上昇し、体内の酸バランスが崩れることで生じる重篤な状態です。
乳酸アシドーシスの主な症状は以下のとおりです。
乳酸アシドーシスの症状
- 極度の疲労感や脱力感
- 原因不明の筋肉痛
- 吐き気や腹痛、食欲不振
- 過呼吸
乳酸アシドーシスが疑われる場合はすぐにメトホルミンの服用を中止し、医師に相談しましょう。
とくにアルコールを多量に摂取している方や、腎機能障害・肝機能障害のある方は乳酸アシドーシスのリスクが高まるため注意が必要です。
メトホルミンを服用できない人
以下の人はメトホルミンを服用できません。
メトホルミンを服用できない人
- 乳酸アシドーシスの既往歴がある人
- 腎機能や肝機能に重度の障害がある人
- 心不全、肺機能低下、ショック状態など、酸素供給が不足しやすい状態の人
- 過度なアルコール摂取者
- 妊婦および妊娠の可能性がある女性
- メトホルミンやビグアナイド系薬にアレルギー反応が出たことのある人
以上の条件に該当する場合は、メトホルミンの服用は避け、医師に相談してください。
まとめ
メトホルミンは血糖値を抑える作用を持ち、ダイエット効果が期待できる薬です。
ただし、ダイエット効果は緩やか(6ヶ月で数キロ程度)で、効果を高めるには食事や運動、他の医療ダイエットを組み合わせる必要があります。
医療ダイエットを組み合わせれば、GLP-1ダイエットや医療痩身機器によって、3ヶ月で10%以上体重を減らすことも可能です。
【参照元】
- 日本栄養・食料学会誌|メトホルミンの臨床効果と作用機序
- Enhanced Release of Glucose Into the Intraluminal Space of the Intestine Associated With Metformin Treatment as Revealed by [18F]Fluorodeoxyglucose PET-MRI | Diabetes Care
- Effects of metformin in obesity treatment in different populations: a meta-analysis – PMC
- 住友ファーマ株式会社|メトグルコ添付文書
- The Antiobesity Effect of GLP‐1 Receptor Agonists Alone or in Combination with Metformin in Overweight /Obese Women with Polycystic Ovary Syndrome: A Systematic Review and Meta‐Analysis – Lyu – 2021 – International Journal of Endocrinology – Wiley Online Library
- メトホルミン内服中に多量飲酒により著明な乳酸アシドーシスを発症した 2 型糖尿病の 1 例