サクセンダを用いた医療痩身（効果と副作用）について解説します

サクセンダは、自己注射によって体重減少を目指す医薬品です。

満腹中枢を刺激することで食欲を抑えられるので、過度な食事制限や運動をせずに痩せることができます。手軽な医療ダイエットを希望する方におすすめの方法ですが、使用するには正しい取り扱いや副作用についても知っておく必要があります。

本記事では、医療ダイエットの一つであるサクセンダの基本情報をまとめました。主な効果や他のダイエット薬との違い、使用上の注意点も説明するので、サクセンダの処方を希望する方はぜひ最後までお読みください。

なお、医療痩身を専門とする「リエートクリニック」では現在オープン記念キャンペーンを実施中です。

「食事制限や運動なしで楽に痩せたい！」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

サクセンダとは？

サクセンダはGLP-1（グルカゴン様ペプチド-1）受容体作動薬の一つで、肥満症の治療に有効な自己注射タイプの医薬品です。

GLP-1とは、食後に小腸から分泌される消化管ホルモンのことです。膵臓にあるGLP-1受容体と結びつくことでインスリンの分泌を促し、食欲を抑制したり血糖値の上昇をゆるやかにする作用があります。

サクセンダの主成分であるリラグルチドには、GLP-1と同様の作用があることがわかっています。FDA（米国食品医薬局）やEMA（欧州医薬品庁）によってその効果と安全性が認められ、欧米では肥満症の治療薬として広く利用されるようになりました。

日本でサクセンダによる医療ダイエットを希望する場合は、自由診療のクリニックで処方を受ける必要があります。

※サクセンダはFDAやEMAから承認を受けている医薬品です。国内では未承認のため薬機法に基づき、医師による個人輸入にて導入・治療を行っています。医薬品の詳細はメーカー公式HPをご確認ください。

サクセンダの作用機序

サクセンダはGLP-1と同じ効果を持つ薬剤です。

体内で自然に分泌されるGLP-1は、膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促します。インスリンの分泌が増加すると食欲が抑えられ、食後の急激な血糖値の増加を抑えることができます。

サクセンダは、脳の視床下部に作用することで空腹感を減少させたり、満腹感を長持ちさせることが可能です。この働きによって食事量が減り、体重減少を効果的にサポートします。

わかりやすく説明すると、満腹感を得るためにお茶碗に山盛りのご飯を食べていた方が、サクセンダの使用によって腹八分目で満足できるようになるといったイメージです。

サクセンダの効果効能

食欲を抑制し、満腹感を持続させる効果のあるサクセンダは、適切な体重管理に役立ちます。

海外で行われた臨床試験によると、1日1回、56週間にわたり3.0mgのリラグルチド（サクセンダの有効成分）を皮下注射した患者に7.3〜8.4kgの体重減少効果が見られたという結果が報告されています。

食欲を抑制し、満腹感を持続させること、そしてインスリンの分泌によって血糖値の上昇を抑えるという2つの効果が、サクセンダの使用によって得られるメリットです。

サクセンダの効果はいつから実感できる？

年齢や体質、生活習慣などで個人差はあるものの、2週間ほど継続したあたりで体重減少を実感できるケースが多いです。体重以外にも、食欲が落ち着いたり、少量の食事で満腹感を得られるようになるといった変化が認められます。

サクセンダによるダイエット効果は、継続する期間が長くなるほど顕著に現れます。治療の上限は定められていませんが、一定の効果が得られた時点で終了するのが一般的です。

サクセンダとその他ダイエット薬との違い

サクセンダと同じGLP-1には、ビクトーザやオゼンピック、マンジャロなど別の医薬品もあります。

以下の表にそれぞれの違いをまとめました。

	サクセンダ	ビクトーザ	オゼンピック	マンジャロ
有効成分	リラグルチド	リラグルチド	セマグルチド	チルゼパチド
適応	肥満症	2型糖尿病	2型糖尿病	2型糖尿病
使用頻度	1日1回	1日1回	週に1回	週に1回
1回の投与量	0.6〜3.0mg	0.6〜1.8mg	0.25〜1.0mg	2.5〜15 mg
薬効分類名	GLP-1受容体作動薬	GLP-1受容体作動薬	GLP-1受容体作動薬	持続性GIP／GLP-1受容体作動薬
効果※	〇	△	〇	◎
副作用	注射部位の反応・便秘・吐き気・胃のむかつき・下痢など	注射部位の反応・便秘・吐き気・胃のむかつき・下痢など	注射部位の反応・便秘・吐き気・胃のむかつき・下痢など	注射部位の反応・便秘・吐き気・胃のむかつき・下痢・発疹など
適した人	より早い効果を求める人	用量を細かく調節したい人	自己注射の回数を少なくしたい人	副作用が少なく、より高い効果を求める人

ビクトーザとの違い

ビクトーザはサクセンダと同じ有効成分（リラグルチド）を含むGLP-1受容体作動薬ですが、適応が異なります。

サクセンダは肥満症の治療を目的としており、体重減少をサポートするのが主な役割です。対して、ビクトーザは2型糖尿病の治療薬で、血糖値のコントロールを目的としています。

2型糖尿病の患者を対象にした臨床試験では、サクセンダよりもビクトーザの方が高い効果を示したという結果が報告されています。

オゼンピックとの違い

オゼンピックは、セマグルチドと呼ばれる有効成分を含むGLP-1受容体作動薬です。

セマグルチドはサクセンダの有効成分（リラグルチド）よりも体内に留まる時間が長く、1週間に1回の投与で済む点が大きな特徴です。

回数が少なければ自己注射の負担が減り、継続のハードルも低くなるメリットがあります。

マンジャロとの違い

マンジャロはサクセンダや他のGLP-1受容体作動薬とは異なり、有効成分にチルゼパチドを使用しています。

2023年4月に登場した新薬で、これまでの臨床試験では40週の継続投与で7.0～9.5kgの体重減少が見られたとの報告があります。

チルゼパチドはGLP-1とGIPの両方の受容体に作用するのが特徴です。サクセンダよりも広範な作用機序を持つため、血糖コントロールだけでなく体重減少の効果も期待できます。

マンジャロは1回あたりの投与量の幅が広く、体質や効果に応じて用量を柔軟に調整できます。他のGLP-1受容体作動薬にはない副作用（発疹）が報告されていますが、発現の頻度は1％未満です。

内部リンク：マンジャロ 痩せる（12月執筆分）

サクセンダを用いた医療ダイエットの効果

サクセンダの臨床試験データによると、サクセンダを投与した患者の約92％に体重減少が見られたという結果が報告されています。

日本で行われた研究では、非糖尿病の肥満者に56週間の継続投与を行ったところ、平均8.0%の体重減少が見られました。この数字を1ヶ月あたりに換算すると、体重100kgの人で約0.6kg/月、70kgの人で約0.4kg/月を痩せられる計算です。

効果はゆるやかではありますが、多くの方に体重減少が見られる点はサクセンダの大きなメリットです。ただし、短期間での大幅な体重減少を期待する場合は、サクセンダ以外の方法も検討する必要があります。

サクセンダは他の医療ダイエットと組み合わせるのがおすすめ

サクセンダの効果を高める方法の一つに、他の医療ダイエットとの併用があります。

医療ダイエットにはさまざまな方法があり、異なるアプローチをすることで短期間での減量が期待できます。サクセンダ単体では難しい部分痩せやリフトアップも可能です。

サクセンダとの併用でより高い効果が期待できる医療ダイエットには次の方法があります。

方法	特徴
医療電磁場機器	電磁場で筋肉を刺激し、脂肪燃焼と筋力増強をサポートする
脂肪冷却	太る原因となる脂肪細胞を冷却・破壊し、体外へ排出させる
医療HIFU（ハイフ）	超音波で脂肪細胞を破壊する（リフトアップ効果もあり）
脂肪溶解注射	脂肪溶解を溶かす薬剤を注射し、体外へ排出させる

リエートクリニックでは、GLP-1ダイエットや上記の方法に加え、さまざまな医療ダイエットをご用意しております。

お客様の体質や目標に合わせて最適なプランをご提案できますので、無理せず綺麗に痩せたい方はお気軽にご相談ください。当院は横浜駅から徒歩4分、名古屋駅から徒歩3分のところにございます。

サクセンダの副作用

サクセンダには以下の副作用が報告されています。

胃腸に関連する症状は、使用開始から数日〜数週間で自然消失するのが一般的です。ただし、症状が持続する場合や、低血糖や腸閉塞などの重篤な症状が見られた時は、無理に継続せず速やかに医師へ相談してください。

サクセンダの使い方

サクセンダは1日1回、太もも・上腕（二の腕）・腹部のいずれかに皮下注射します。

注射後7.5〜11時間で血中濃度がピークに達し、この時間帯にもっとも効果が高まります。基本的にはどの時間に打っても構いませんが、食事量が多い時間（昼食時や夕食時など）に効果のピークを合わせて打つのがポイントです。

効果は24時間持続するので、毎日決まった時間に打つことを心掛けましょう。

サクセンダを用いる場合、最低でも7日間は同じ量を投与します。その後は体調の変化を見ながら最大3mg/日まで量を増やすことができます。

段階的に量を増やすのは、サクセンダの副作用である胃腸の症状を軽減するのが目的です。

サクセンダの保管方法

未使用のサクセンダは冷蔵庫で保管する必要があります。

一度凍結すると使用できなくなるので、冷凍庫に入れるのは厳禁です。冷蔵庫内であっても、冷風が直接当たるような場所には置かないよう注意してください。

使用中のサクセンダは直射日光が当たらない場所で常温保管（30℃以下）し、30日以内に使用します。ホコリっぽいところや汚れやすいところ、子どもの手の届くような場所も避け、適切に管理してください。

リエートクリニックの医療ダイエットについて

リエートクリニックでは、一つの方法に限定しない複合的なダイエットを提案しています。

医療ダイエットにはさまざまな種類があり、目指す目標もお客様によって異なります。理想のボディラインに近づくためには、一人ひとりの体質や生活習慣に合わせた方法でアプローチするのがもっとも効果的です。

GLP-1は優れたダイエット方法ですが、他の方法も組み合わせることでより高い効果が望めます。細胞レベルでのダイエットを実現するため、当院では医学的根拠に基づいた方法をご提案いたします。

「短期間で痩せたい」「リバウンドしたくない」という方は、ぜひ当院までご相談ください。お客様の人生最後のダイエットをサポートさせていただきます。

サクセンダを使用できない人

以下に該当する方はサクセンダを使用できません。

上記以外にも、持病がある方はサクセンダを処方できない場合があります。

安全かつ効果的な医療ダイエットを行うためにも、持病や健康上の不安がある方は必ず医師へ相談してください。

サクセンダにまつわるよくある質問

サクセンダに関してお客様から多く寄せられるご質問に回答します。

まとめ

サクセンダは、食欲抑制や満腹感の持続によって体重管理をサポートする医薬品です。

1日1回の自己注射を長期間継続することで、より高いダイエット効果が望めます。ただし、単独での効果には限界があるので、短期間での体重減少や部分痩せを希望する方にはその他のダイエット方法との併用をおすすめします。

「できるだけ早く痩せたい」「リバウンドしたくない」という方は、医療ダイエットのリエートクリニックまでご相談ください。お客様の体質や目標に合わせて、最適なダイエットプランをご提案させていただきます。

【参照元】

• A Randomized, Controlled Trial of 3.0 mg of Liraglutide in Weight Management
• ノボ ノルディクス ファーマ株式会社「ビクトーザ皮下注18mg」
• e-ヘルスネット「肥満と肥満症」
• ノボ ノルディクス ファーマ株式会社「オゼンピック皮下注2mg」
• 医療用医薬品 : マンジャロ
• Efficacy and safety of a novel dual GIP and GLP-1 receptor agonist tirzepatide in patients with type 2 diabetes (SURPASS-1): a double-blind, randomised, phase 3 trial
• A 26-Week Randomized Controlled Trial of Semaglutide Once Daily Versus Liraglutide and Placebo in Patients With Type 2 Diabetes Suboptimally Controlled on Diet and Exercise With or Without Metformin
• 上野 浩晶、中里 雅光「GLP-1 受容体作動薬の体重減少効果」
• 厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」

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